世界の再誕生と成功

 タマで変容の力を身につけ、イドで一度‘死’んだ意識は《弐拾壱》クラマで、地の底より宙に蘇る。立ち上がる童子は「宙」と書かれた金太郎の前掛けをしている。純粋さ、こだわりのなさを持って世界に再誕生する象徴。クラマという響きから「鞍馬山」を思い浮かべる人もいるだろう。遠い昔に金星から鞍馬山に降り立ったとされる魔王尊は、全ての魔を屈服させ善に転じさせる存在。またヒンドゥー神話の「サナート・クマラ」は「永遠の若者」を意味し、私たちの内部に生き続ける者とされる。西洋タロット『世界』『宇宙』に対応する《弐拾壱》クラマは、世界、宇宙とはまず私たちの内部世界であることを告げる。

 玄武は一般的に亀に蛇が巻き付いた姿で描かれるが、このカードでは、亀の乗るしめ縄に蛇を見ることができる。邪気を祓い、神域との結界を意味するしめ縄と、強靭な亀の甲羅に守られ彼(たろう)は蘇る。頭上の月の満ち欠けは、宇宙のリズム、新たな秩序が世界にもたらされたことを表す。

(21.クラマで、大アルカナの22枚の解説は完了しました。
明日以降、小アルカナカード解説を続けます。)